ピアノ辞めたい…「月謝をムリして払っている」現実的なことを言って引き留めた
私が小学生の時の話で、親に言われたことについて。どうしてもピアノが習いたくて、子供の私から何度もお願いして、(ようやく)習わせてもらえました。
ですが、有名じゃないのに難しい練習曲など、毎週宿題を出され、練習するのも億劫になりました。
そんな私に親は「最近ピアノの音が聞こえてこないな」と私をつつくものの「練習しなさい」とは言いませんでした。
そのうち、あからさまに私が「行きたくないオーラ」を出し始めました。
宿題の曲をしっかり練習しないので、また次の週も同じ曲を宿題に出され、それを親も見ていました。
そして父が小学6年生の私に言ったのが、「おい、嫌なら早く辞めなさい。
うちはね、そんなにお金持ちの家じゃないの。
毎月○円も月謝を払っているんだよ、勿体無い。」と、冷静な口調で、現実的なことを言いました。
他のおうちは、「○○しなさい」と親にうるさくいわれて、嫌々習い事をしている子も多くいます。ですが、ピアノだけではなく学習塾であっても、我が家の場合は、「嫌なら辞めろ」方式でした。
ピアノの時は、「このままじゃいけない!」と子供ながらに焦りを感じました。そして、せっかく習わせてもらってるんだ…と思って、とりあえずちゃんと宿題の練習曲を頑張って弾きました。
別に親から「やりなさい!」と強要されている訳ではないのに、今思えば不思議なものです。ですが、そのやる気はそう長くは続きませんでした。
結局、約1年間続いたか続いてないかくらいでピアノは辞めました。辞める決断をしたのは子供の私で、父は「うん、わかったよ」と、すごくさらっと終わりました。
しかし、ピアノ自体が嫌いになったかというと全くそうではありません。
むしろレッスンを辞めてからの方が、ピアノを弾くようになりました。
約1年間しか習ってはいなかったけど、発表会や卒業式の伴奏にも選ばれました。
もちろん独りでゼロから楽譜を読んで夢中に練習できたのです。
他にも、親に大好きな曲の楽譜を買って貰ったりして、ずいぶん上達した気がします。
大人になった今でも、たまにピアノを弾いたりしますし、他にも様々な楽器へ興味を持てています。
少しの間ですが、ピアノを習わせて貰ったことに感謝しています。
人生において、趣味って大事ですから、きっかけをくれた親に感謝。